第3次AIブーム
最近、よくChatGPTの話題を目にします。
ある自治体や企業で使うことが決まったとか、ある大学ではChatGPTの使用を禁止するかどうするか話し合われているとか・・・。
ChatGPTが、一般的に使えるようになってからまだ半年くらいでしょうか。(2023年5月現在)
1年前は、私はその名前も聞いたことがありませんでした。
くしくも、今は大変容の冥王星が技術革新を表わす水瓶座に、約240年ぶりに移動してきたばかり。
240年前、冥王星が水瓶座に滞在したときには、産業革命が起こり、時代を大きく変えました。
産業革命によって、機械化が進み、工業が大幅に発達。大量生産が可能になり、蒸気汽関も発達して鉄道も開発されました。遠くへの移動も短い時間ですむようになったのです。
しかし、メリットばかりではありませんでした。児童労働、資産家と労働者の貧富の差が大きくなり、環境問題も起こります。大きな時代の変化にうまく乗れた人、乗れなかった人の差は、どんどん大きくなっていったように思います。
そして、今回の冥王星水瓶座時代に起きる技術革新、技術革命の代表の1つが、AIだと思います。
ところで、今は第3次AIブームなのだそうです。
ledge.ai とういうサイトの,2020年6月 17日 「AI(人工知能)の歴史|時系列で簡単解説」(https://ledge.ai/history-of-ai/)にAIの歴史が、わかりやすくまとめられています。
この記事によると、現在の第3次ブームでの主な出来事は次の通りです。(上記の記事から引用)
第3次AIブームでの主な出来事
2006年:ディープラーニングの実用方法が登場
2011年:IBMワトソンがクイズ番組で人間に勝利する
2012年:画像認識の向上で画像データから「猫」を特定できるようになる
2015年:イーロン・マスクらが1000億円以上をオープンAIに寄付
2016年:「アルファ碁」(コンピュータ囲碁プログラム)がプロに初勝利
今や、AIは、自分で知識を学び、今までは人間が操作を加えることが必要だった複雑な事柄に対しても自分で判断していくことが可能になったそうです。まさにSFの世界が現実になってきたわけです。
そして、このChatGPT!
確かに、ある情報について尋ねると、非常にうまくまとめた文章を作ってくれます。
日本語でも、ほぼ瞬時に返事が返ってきます。
ただし、その答えの精度は高いわけではありません。
しかも、こちらが打ち込む内容は、個人データとして蓄積されていくのでしょうから、注意が必要です。
便利は便利…でも、こうやって人間が行ってきた作業がどんどんAIに取って代わられていくことは、本当によいことなのでしょうか? こんなあっさりイージーに、自治体や企業が安易に使っても安全なのでしょうか?
しかし、私が1番怖いと思うのは、AIが創造性を持つこと。
今までは、どんなにAIが発達しても、人間にはAIが真似できない創造性、クリエイティビティがある、と勝手に楽観的に考えていました。
ところが、先日、いや、これは人間としてまずい状況になっていくのでは・・・と感じた事がありました。
ふと、ChatGPTの創造性を試したくなったのです。そこで、お題を出して物語を創ってくれるよう、頼みました。その時の、ChatGPTとのやり取りが次のものです。よかったら、読んでみてください。
ChatGPTが創ったショートストーリー
User(私)「卵」をキーワードに、あっと驚くようなショートストーリーを作ってください。
ChatGPT あるところに、卵をこよなく愛する男がいました。彼は毎日卵料理を作っては自分で食べ、卵に関する書籍や情報を集めることが趣味でした。
ある日、彼は市場で見かけた巨大な卵に目を奪われました。その卵は通常の卵の10倍以上もある大きさで、彼はこれを使って何か特別な料理を作ろうと思い立ちました。
彼は卵を丁寧に割り、その中から出てきたのは通常の卵とは全く違う奇妙な生き物でした。それは鮮やかな色彩を持ち、小さな足と手を持っている生き物でした。彼は驚きましたが、その生き物もまた彼を見て、彼に向かって話し掛けてきたのです。
彼はその生き物を手に取り、彼女と話し始めました。彼女の名前はイディアといい、彼女は卵の中で生まれ育ったと話します。彼女は人間の世界に興味を持っていたので、男は彼女を自分の家に招き入れました。
イディアは男の家に住むようになり、彼女は卵料理を作るのを手伝いました。彼女はすぐに料理の才能を発揮し、男は驚きました。彼女は彼の生活に新しい色を与え、彼は彼女と過ごす時間をとても楽しんでいました。
しかし、ある日、男はイディアが卵の中から生まれた生き物だということを思い出しました。男は彼女を自由にすることを決意し、彼女は去りました。男はイディアのことを決して忘れず、彼女が去った後も卵料理を作り続けました。彼はいつか再びイディアに会い、彼女と一緒に料理を作りたいと思っていました。
User(私)今の卵のショートスト-リーは盗作ですか?
ChatGPT いいえ、これは私が創作したオリジナルのショートストーリーです。他の作品や素材から引用しているわけではありません。私はプロのAI言語モデルであり、創作物を生成することに特化しているため、オリジナルのコンテンツを提供することができます。
User(私)それはすごいですね。人間にとっては脅威かもしれないですが。
ChatGPT 私たちは、AI技術が今後ますます発展することで、多くの社会的・経済的な変化が起こることが予想されています。一方で、AI技術は、自動化や創造性を向上させるなど、多くの利点ももたらすことができます。私たちAIモデルは、人間の専門知識や創造性を補完する役割を担うことができ、それによって社会全体の発展に貢献することが期待されています。ただし、技術の進歩には常にリスクや課題が伴うため、倫理的な問題にも十分に注意して対処する必要があると考えられています。
今後必要になるAIとうまく共存するための覚悟
いかがでしたか? ChatGPTが創ったオリジナルショートストーリー。
悪くない。いや、むしろ出だしなどわくわくしました。正直に言って。最後は…でしたが、予想していた以上に面白かったです・・・。データが足りない日本語でさえ、このレベル。もし、英語だったらもっとクオリティは高かったのではないでしょうか。
そして、だからこそ気持ちが悪くなったのも事実です。しかし、何なのでしょう、このぞっとする気持ち悪さ。人工知能がやがて「神」になっていくかもしれない、そんな危険な予感がしたからでしょうか。いえ、単に、自分の感覚が古いだけなのかもしれません。
けれど、近い将来、AIが完全に人間より賢くなるシンギュラリティが必ずやって来る。それはもう確かだと、確信しました。
今後、芸術分野でも人間はどんどんAIに負けていくのでしょうか。既に絵などでは、素晴らしい作品を生み出しているそうです。今後、AIが創作した推理小説やラノベがベストセラーになったりするのでしょうか?
産業革命で、時代にうまく乗れた人、乗れなかった人がいたように、今回もこのAIの発達をうまく活用して時代をスムーズに渡っていく人とそうでない人の差が、すごく大きくなっていく、そんな危機感を感じます。
それに、もしかしたら、人間を滅ぼそうと考え出すAIというのも、そう非現実的ではないのではないのかも…などと考えたり。
いえ、そうでなく、私達が持つべきものは、AIを含め様々な技術をうまく使いこなしていこうという強い意志、そんな気がします。AIを、世界を皆にとってよくするためのツールとして使おうと決める覚悟。
水瓶座には、技術革新のほかにも、平和、博愛、希望、未来への展望という意味があります。そちらにも意識を向け、今までより多くの人が希望を持てる社会を創っていく、そういう意志と覚悟が、きっとこの地球を愛で包んでくれる。そう信じたいと思います。