ショウリョウバッタが連れてきてくれたもの

あれこれ

ショウリョウバッタというバッタをご存じでしょうか? 頭が三角の形のバッタです。

先日、外出しようと家を出た時のことでした。

玄関から出て、ドアの鍵を掛けようとしたのですが、その時丁度目の高さくらいのところに、きれいな緑色の大きめの虫がドアに止まっているのに気がつきました。

虫全般、余り得意ではないのですが、「これは確かショウリョウバッタというやつだ」と思いながら、刺激しないようそうっと鍵をかけて出掛けました。

家に帰った時には、もう姿を消していました。

ただ不思議と気になって、ネットで「ショウリョウバッタの意味」と検索をかけたところ、ショウリョウバッタは『精霊飛蝗』と書いて、お盆の時期にご先祖さまを運んで来てくれる存在と言われていることがわかりました。

そういうスピリチュアル的な意味は知らなかったので驚きましたが、それより驚いたのは、ショウリョウバッタは『精霊バッタ』だったこと。私はなぜかずっと「少量バッタ」だと思い込んでいました。普通のバッタより小型で、軽量なんだろうと勝手に思い込んでいました。お恥ずかしい。

しかも、そんなご先祖さまを運んでくるという考えがあるのも初耳でした。

では、今日見たショウリョウバッタもご先祖さまを運んできてくれたのかな? どなただろう? などと思いながらちょっとわくわくしました。

その翌日は脳のMRIの検査を予約していました。ちょっと気になる事があって、脳神経科のクリニックで診てもらいました。検査が終わって暫くしてから、診察室によばれ検査結果をお医者さんから聞いたのですが、そのお医者さんを見た時、びっくりしました。

初めてお会いしたお医者さんだったのですが、その顔立ちや身体つきが、4年前に亡くなった弟の若い頃にとてもよく似ていたのです。

一瞬、弟と話しているような錯覚がしました。

声は似ていませんでしたが、どことなく雰囲気が似ていて…。

その時、ふと思ったのです。

「あのショウリョウバッタが弟を連れてきてくれたのかも?」と。

かつて弟と過ごした時間の疑似体験を、今できている…。

「確かに血管が神経にあたっていますが、まだはっきり病気とはいえません。」

診断の内容はひとまずは安心、でもやはり病気の要因はあるという事実は判明。ドクターの言葉にはちょっと複雑な心境でしたが、でも、何より、弟と久しぶりに喋ったような感覚がすごく嬉しかったです。

帰り道も何だかほわんほわん。弟も私もまだ幼かった時のことなどが色々甦ってきて、とても懐かしいような恋しいような切ない気持ちになりました。普段はそんなこともないのに。

何でもスピリチュアル的に解釈する必要はない…とは思うのですが、今回のショウリョウバッタはやっぱり弟を連れてきてくれた、そんな風に感じました。

あの脳神経外科の若いお医者さんにも感謝、あの病院で予約できたことにも感謝。色々な人や物事に自然と感謝の気持ちが湧いてきました。

そして、あの美しい緑色のショウリョウバッタくん、本当にありがとう。素敵な時間をいただきました。よかったら、また来てね!

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