年齢域から考える!2度目、3度目のサターンリターンはどう来る?

幸せの鍵

課題と向き合うサターンリターン時期

土星は人生における試練や、乗り越えるべき課題を示します。その土星が、自分が生まれた時の位置にもどってくるのを土星回帰、サターンリターンと呼びます。土星の公転周期は約29.5年。なので私達は29.5年ごとにサターンリターンを経験することになります。そして、このサターンリターンの時期には、大きな試練を経験すると言われます。

ただその試練がどんなものかは、人によってさまざま。しんどさの感じ方も異なります。土星が感情をあらわす水のサイン(蟹座・蠍座・魚座)にある場合や、本来の水のサインの場所である、4ハウス、8ハウス、12ハウスにある場合は、しんどさの感じ方が結構シビアになると言われます。水のサインは感情をとても重要視するサイン。なのでそこに土星が関わると、心が大きくゆさぶられ出来事が起きやすいからだと、私は解釈しています。

現在通訳さんが違法賭博をやっていたことで、突然大きなスキャンダルに巻き込まれてしまったドジャースの大谷選手も、今、まさに魚座の土星のサターンリターンを迎えています。しかも、この問題が浮かび上がったのは、土星が魚座12度の時。大谷選手の生まれた時の土星とサインだけではなく、度数までぴったりのサターンリターンでした。信じていた人に裏切られていたショック、それを見抜けなかった反省、大谷選手の心の痛みはかなり大きいと思います。

けれど、サターンリターンは、必ず乗り越えることができる山。道中は苦しいですが、絶望せずゆっくりでも前進していくことで、人間的に一皮むけていくのです。自分の弱い所に向き合うことで、今後の人生に役に立つ智慧や心構えを得ることができる。そのために、その人にあった課題を土星が与えてくれる、それがサターンリターン

大谷選手も、自分のやりたいことに専念したいため、人を信頼しすぎたことが今回の問題に発展したのかもしれません。大谷選手の魚座の土星(魚座は共感が得意、しかし他人と自分との境界がなくなるサイン)は、「自分で管理すべきことは、うっかり人任せにしない」ことを学ぶ機会を与えてくれたのかもしれません。

これを書いているのは2024年4月12日ですが、今日大谷選手が違法賭博問題の被害者であり、自らの言葉通り、何にも関わっていないという調査結果が正式にアメリカで発表されました。大谷選手の無実が明らかになり、本当によかったです。今回の問題を通じて、大谷選手は更に素晴らしい選手、やがては人々の心を支えるリーダーに成長されていくことでしょう!(ただ、今年秋に逆行する土星が、また大谷選手の出生時の土星の位置にもどるので、何かまたこの問題が蒸し返されることがあるかもしれません。)

ところで、平均寿命を85歳くらいとすると、誰でも2回はサターンリターンを迎えることになります!先ほども書きましたが、土星の公転周期は約29.5年。つまり、自分が生まれた時の位置に土星がもどってくるのも、約29.5年ごとだからです。最初は29歳前後、2回目は58歳前後。最近は寿命が100年…ということも珍しくなくなってきたので、人によっては3度目のサターンリターンを87歳前後に迎えることもあります。 

ところで、1度目と2度目、3度目のサターンリターン、それぞれ何か違いはあるのでしょうか?

1度目・2度目・3度目のサターンリターンの違いとは?

ここで年齢域について考えてみたいと思います。

年齢域とは、占星術の基本の10個の天体が、ある年齢のその人自身や状況をあらわすというものです。

天体別の年齢域
 月…  0歳~7歳<感情や安心感を発達させる時期> 
 水星… 7歳~15歳<知性・言葉を発達させる時期>
 金星… 15歳~24歳<感性・協調性を発達させる時期>
 太陽… 24歳~34歳<自己表現を発達させる時期>
 火星… 34歳~45歳<自己実現をおしすすめる時期>
 木星… 45歳~57歳<得たものをシェアし発展・拡大していく時期>
 土星… 57歳~70歳<人生の点検、実りの時期>
 天王星… 70歳~84歳<さらに新しい自分を見つける時期>
 海王星… 84歳~99歳<慈善や奉仕の時期>
 冥王星… 99歳~ <死=宇宙への帰還をさとる時期>

これからわかるように、1回目のサターンリターンは、29歳くらいに起こりますから、年齢域は太陽。一方、2回目のサターンリターンでは、58歳くらいですから、年齢域は土星です。3回目の年齢域は、87歳頃に起きますから海王星となります。

さて、具体的に1番目(ファースト)と2番目(セカンド)、3番目(サード)のサターンリターンはどんな特徴があるのでしょう。年齢域の観点から見てみましょう。

年齢域が太陽のファースト・サターンリターンの特徴

年齢域が太陽の時期は、「こうありたい」「これを成し遂げたい」「こういう人生を歩みたい」という自己実現にむかって生きています。ただ、まだまだ人間としての成長過程にあり、大きく進化するためには様々な経験が不可欠

そのため、年齢域が太陽の時期に起きるサターンリターンでは、人間的に大きく成長するために、自分の弱点に向き合って取り組まざるをえないような出来事に遭遇します。

見ないようにしてきた自分の欠点に向き合わざるをえないことや、それまでの価値観がひっくりかえるようなことが起きるかもしれません。30歳前後はちょうど結婚や出産、転職などを経験する年齢でもあり、何かしらの変化を通じて、葛藤しながら人間的に成長していく時期となります。

人間関係、仕事、家庭・・・どの部分でどんな出来事が起きるかは人それぞれです(出生時の土星のサイン、度数、滞在するハウスなどによって異なります)。ただ、人によっては苦しくてたまらないようなこともあるでしょう。

けれど逃げずに問題に向き合ったとき、貴方の前には大きな展望が開けてきます。 ここをこうすれば、もっと成長できると感じていながら、それまで手をつけてこなかったことに、勇気を出して挑戦してみるのもいいですね!

私も、ファースト・サターンリターンの頃は、とてもしんどかったです。

私の土星は魚座で7ハウスなのですが、29歳で結婚した直後に、非常に困惑するあり得ないある出来事がきっかけで、夫と夫の実家の宗教問題が発覚しました。青天の霹靂の出来事に、大きなショックを受け、毎日離婚するかどうか、涙にくれていたのを覚えています。

魚座というのは宗教もあらわします。そして、その魚座の土星が、結婚をあらわす7ハウスに滞在しており、結婚して発覚した夫とその実家の宗教に関する問題は、私のホロスコープ通りだったと言えます。あの時期、本当にしんどかったです。

夫の誠実な人柄が好きで結婚したのに、夫とその実家が聞きなれない宗教の熱心な信者だったと知ったとき、夫がエイリアンに見えて気味悪く感じてしまいました。(宗教を否定するわけではありません。あくまで勝手な私の感じ方ですので、ご了承ください。)人間を超えた存在は信じています。ただ、特定の宗教は信じていません。もし、夫にそういうバックグラウンドがあると知っていたら、夫とは結婚していませんでした。そして、それがこわくて、夫は言い出せなかったらしいですが。

結局、話し合って、夫はその宗教と縁を切ってくれたので、離婚せず現在にいたっています。けれど、宗教を奪う=心のよりどころを奪うという意味ですから、私の中に罪悪感もありました。しかも、義理の家族は皆熱心な信者なので、その後もいろいろありました。

ところで、今ふりかえってみると、「ファーストサターンリターンで、私は試されたんだ」と感じます。

私の土星は魚座の11度。それに対応するサビアンシンボルは「新参者たちの試験」。これを知った時にも、はっとさせられました。もう、この言葉通りです。結婚したばかりの人間に与えられた様々な試験。

自分で夫と選んだ人を、どこまで信頼できるか、大事にできるか。そして、何があっても受け入れられるか?

あれからもう20年以上! 

この試験に私は合格できたのか、どうか? 自分では一応合格最低点でセーフだったように思ってはいましたが、つい最近、やはりそうでもなかったと感じることがありました。それが、私のセカンド・サターンリターンです。

年齢域が土星の、アラカンのセカンド・サターンリターンとは?

さて、58歳前後にやってくる2度目のサターンリターン。年齢域は、まさに「土星」です!

土星の年齢域は、還暦を直前にして、人生の振り返りを行う時期になります。土星は物事を固め、現実化するエネルギーを持っています。ですから、この年齢域では、最終的な「自分」固めが重要になります。

これまで、自分のやりたいことに集中できた人には、大きな成果が得られる時期。しかし、自分の魂の欲求をくすぶらせたままの人には、「ほら、最後のチャンス、今からでも遅くない、後悔しないよう、頑張りなさいよ!」と、お尻を叩かれるような出来事が起こるでしょう。

やってみたいことがあれば、とにかくやってみる! やらないと後悔が残る人生が待っています。旅行、習い事、、起業、ボランティア、ヘアスタイルを変える、賞に応募する…。これまでの経験を活かし、何かを形にする。そんな土星のエネルギーを滞らせず、活用していきましょう。

そして、他にはどんなことが起きるでしょうか?

一言で言うと、1番目のサターンリターンの復習です。この約30年の間、29歳前後で経験した課題や試練にちゃんと向き合えてこられたかどうかが試されます。

私の場合、度数までぴったりの2度目のサターンリターンが、先月起こりました。(2024年3月) しかし、自分の出生時の土星のサインに、実際の土星が入った時から、じわじわサターンリターンの影響があると考えると、2023年春に土星が魚座に入ったときからセカンドサターンリターンが始まったといえます。

すると、やはり起きました。夫の母からのストレートな宗教問題が!

薄々、義母が我が家の子供たちを勝手に、その宗教に登録しているのではないか(もちろん、よかれと思って)と思ってはいたのですが、それが明らかになる出来事が起きてしまいました。…もう、気がつかないふりで無視しようと思ったのですが、残念ながら、まだまだ未熟な自分がいて、おさまっていたはずの義母への怒りがむくむくわきあがってしまい、ファースト・サターンリターンの時の苦しみがフラッシュバックしてきたりもして、ちょっと参ってしまいました。

結局、子供たちに関することだったので、夫も了承の上、子供たちが「自分たちは特定の宗教に関心はないので、勝手に登録などしないでほしい」と、義母に手紙を書いてくれ、解決しました。(子供たちは皆成人していますので、自分たちの意志で書いてくれました。)

孫からそんな手紙をもらうと、義母もショックではないかとは思ったのですが、ルノルマンカードで占ってもそれがベストとの答え。なので、文面は私がアドバイスして、なるべく淡々としたものに。結果的に、義母も「それは申し訳なかった。嫌な思いをさせて悪かった」と子供たちに言ってくれたので、とりあえず丸くおさまりました。

義母の本当の気持ちはわかりません。今までは、義母に宗教のことで直接私や子供たちが何か言うことはありませんでした。ただ夫がもうその団体には寄付もしないし、我が家は誰もその宗教団体にお参りにもいかないので、それが我が家の意思表示のはずでした。

けれど結局それまで、私は夫の母に直接宗教について話をしたことがありませんでした。その話を義母に面と向ってするのが怖かったのではなく、話をし始めると、怒りや憎しみの気持ちが溢れ、自分で自分がコントロールできなくなるのではと思ったからです。また、義母の気持ちを傷つけるのもかわいそうという気持ちもありました。が、今回、私が直接ではなかったのですが、子供たちがはっきり意思表示をしてくれたことで、何か私の中にあった憑き物のようなものがすとんと落ちました。

本当はファースト・サターンリターンのときに、義母に直接向き合うことが必要だったのかもしれません。それでセカンド・サターンリターンの今回、やり残したことの再試験のようなことが起きたのだと感じます。「我が家としては、はっきりその宗教にはかかわりません」と、線引きをすること、境界線をぴしっとひくこと。大谷選手とも似ていますが、私の土星も魚座なので、この線引きをすることが、大きな課題だったのかもしれません。

子供たちに助けられたセカンド・サターンリターン。こういう、人に助けられて乗り切るのも全然ありです。

そして、次、夢想の海王星が年齢域におきるサード・サターンリターンとはどんな感じになるのでしょうか?

死を見据えた、サード・サターンリターン!

87歳。自分がそこまで長生きできるかどうかは、わかりません💦 けど、サード・サターンリターンも経験できたらいいなと思います。

さて、サード・サターンリターンの年齢域は海王星海王星の年齢域は、人生の終わりを見据えつつ、自分より若い人達に、目に見えないものの大切さを伝えていくとき

海王星は心や夢をあらわします。お金を稼ぐのも大切だけれど、思いやりや優しさの尊さ、夢みることの楽しさを伝えるのが、この年齢域の人の役割。

この年齢域に、サターンリターンが起こる時の特徴とは何でしょう。「責任の結果を受け止める」、です。

それまでの生き方の結果を、肉体と心で受け止める時期。不摂生な人生を過ごした人は、健康問題に悩まされるのかもしれません。自分のやりたいことをほったらかしだった人は、無気力な時間を送っているかもしれません。いずれにせよ自分の生き方に責任を取る時期です。

ただ、どんなに健康に気をつけてきた人でも、徐々に身体は衰えます。脳も衰え、認知症になる方もいるでしょう。けれど、それまでその人がどう生きてきたかは、誰かの記憶に残り、様々な教訓や夢や希望を伝えるでしょう。

このサード・サターンリターンを穏やかな気持ちで過ごせるように、ファースト・セカンドをしっかり過ごしたいですね♪

まとめ 3つのサターンリターンの特徴や過ごし方

 3つのサターンリターンについて、ざっと特徴や過ごし方をまとめます。

 1:ファースト:サターンリターン (29歳頃)
  ◎人間として大きく成長するために訪れる試練に向き合う時期
  ◎どんなに絶望しても、これは乗り越えられるからこそ、自分に与えられた試練ということを忘れず、少しずつでいいので向き合う。

 2:セカンド・サターンリターン (58歳頃)
  ◎ファースト・サターンリターンのやり残しに向き合う時期。
  ◎とにかく、後悔のないようやりたいことに取り組む

 3:サード:サターンリターン (87歳頃)
  ◎それまでの生き方の責任を受け止める時期
  ◎人生の終わりに向いつつ、自分の経験から、様々な教訓や希望を伝えていく

土星は、頑張った人には大きなご褒美をくれるありがたい天体!
どうぞ、素敵なご褒美を皆さまが、受け取られますように!

お読みくださり、ありがとうございました。

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