動物の命・無力な自分が悲しい・・~あるペットショップにて~

あれこれ

星読みとは関係ない話です。

ただ、すごく悲しく思ったことがあり、これを書いています。

今日、用事があって出かけたついでに、あるペットショップに立ち寄りました。

実は数日前も、同じ場所に用事があり、そのときも同じペットショップに立ち寄ったのです。

理由は、単純です。猫ちゃんが見たかったから、です。

最近、我が家の猫「琥珀」にも友達ができたら喜ぶのではないかなあと思い、2頭目を飼おうかなと考え始めました。まだまだ検討段階ですが。それで、どんな猫ちゃんがいいかなあと思い、出かけたついでに近くのペットショップで「猫ちゃん」たちを見てくることにしたのです。(うちの琥珀と出会ったのは別のペットショップでした。)

数日前も、そのお店は大変にぎわっていました。全部で15,6匹くらいの仔猫ちゃんたちが別々のケースに入れられていました。元気に動き回る子もいれば、くうくう寝ている子もいて、みな愛くるしい・・・。けれど、よく見ると、猫砂まみれの子が多く、うんちが残っているトイレもちらほら。決してきれいとはいいがたい環境でした・・・。スタッフの方はお一人だけ。以前来たときは、スタッフの方がお二人いらしたのですが、コロナの影響もあるのでしょうか・・・。お一人では手が回らないのでしょう・・・。けれど、猫ちゃん自体は元気です。それに、いくつかのショー-ウインドウには、「家族が決まりました」の札。他の子もいい家族が見つかるといいね・・・と思いながらその日は帰宅しました。

そして、今日、また用事ついでに同じお店に立ち寄ってみました。これも、また単純に猫ちゃんが見たかったからです。

すると、今日はスタッフの方はいらっしゃいませんでした。おそらく別の階のわんちゃんのところに行かれていたか、たまたま私がそこにいた15分ほど、用事があってフロアを離れていらしたのでしょう。(2階が猫ちゃん、1階がわんちゃんというお店です。) お客さんは3~4人ほど。数日前とは、何匹か入れ替えがあったようで、いなくなった猫ちゃんもいれば新しい子も。けれど、またケースの中の様子を見ると、仔猫たちは猫砂まみれでトイレにもうんちが・・・。やっぱり、明らかにスタッフさんの手が足りていないのだなと感じ、ちょっと胸が痛くなりました。

すると、黒白毛のチンチラの仔猫が、私が近づいた時、ガラスに身体をおしつけてきました。そして、じっと見つめてくるのです。なんだか「早くここから出して!」と訴えているように。その子の長い毛にも猫砂があちこちからまっています。毛先もちょっとかたまっているような感じ・・。ちゃんとお手入れしてもらっているのかな・・・と心配に。それに、ずっと狭いところに入れられているのだから、当然ストレスも感じているんだろうな・・・とも感じました。

そこで、やっとはっとしたのです。

「かわいい猫を見たい」という私の安易な気持ち、そういう気持ちが、動物を商品とするビジネスを生んでいて、当の動物たちにとっては望ましくない環境を与えているのかも?ということに。

もちろん、私がお店を出た後、スタッフの方がもどっていらして、すぐにトイレもきれいに片付けてくださったかもしれません。一匹一匹、丁寧にお手入れもしてくださったかもしれません。お店が閉まれば、もっと広いケージにうつしてゆったり過ごさせてあげているのかもしれません。チンチラが私を見つめたのも、単に人懐っこい性格だったからなのでしょう。

が、帰り道、気持ちはすっきりしませんでした。そして、更に疑問が浮かんできたのです。

ペットショップのあの子たち、もし売れ残ってしまったらどうなるのかと。

1月生まれの猫ちゃんもいたので、もうすぐ4ヶ月。だいたいペット用の犬や猫は生後2~3ヶ月が売れ筋と聞いており、確かにうちの琥珀も2ヶ月の時に我が家の一員になりました。

6ヶ月を過ぎるとなかなか買い手もつかなくなると聞くので、(お店にいた1月生まれのヒマラヤン、ちゃんといい家族が見つかるのかな。でも、もし見つからなかったらどうなるの??)と、心配になったのです。

そこで帰宅して、「ペットショップの動物が買い手がつかなかった場合、どうなってしまうか」を調べて、愕然としました。

*ブリーダーに返される
*里親を探してくれる団体の元へ行く
*実験動物としてひきとられる
*繁殖用動物としてひきとられる
*やすく買い取って飼育してくれる業者に引き渡される→いい業者ばかりでない
*何らかのプロセスを得て、結局、殺処分される場合も・・・・・

厳しい現実を初めて知りました。お恥ずかしいですが。冷静に考えれば、当然と言えば当然…。全ての動物が、みんな買い手がつくわけではないでしょうから。ペットの値段はコロナ禍以降、ものすごく高くなっているように感じます。飼いたくても、値段が高すぎて買えない方も少なくないはずですし…。

ネットでいろいろ調べているうちに、安易にペットショップに出かけた自分が嫌になりました。あの中の猫たちがみんな、家族を見つけられるかどうか、わかりません。そして、あのチンチラが必死に私を見つめた目が忘れられなくなりました。「こんな狭いところはもう嫌なの。早く連れてって」私の勝手な思い込みですが、そんなふうに訴えていたように感じた、美しいけど悲しげな瞳でした。

最近ニューヨークに行った知人が、猫を飼いたくてペットショップを探したところ、ニューヨークではペットショップでは犬や猫は販売禁止だと言われたそうです。

昨年7月、ニューヨーク州の全てのペットショップにおいて、猫、犬、ウサギを販売禁止とする法案が可決されたとのこと。以前からペットショップの動物に対する扱いや悪質なブリーダーが劣悪な環境で動物を繁殖させていることが問題となっていたそうです。

しかし、こうしたペットショップでの動物の販売禁止は、既にカリフォルニアやヨーロッパの一部では当たり前になっているそうです。ペットを飼いたい人々は各種審査を経て許可がおりれば、保護施設等にいる動物たちを迎えることができるとのこと。

日本では、ペットはペットショップで買うのが当たり前・・・のようになっていますが、本当はニューヨークなどのようなシステムの方が、動物愛護の面でよいのではないか…。売れ残ったら、動物たちにとっては厳しい未来が待っていることの多い現在の日本のシステム。ただ、その事実さえ知らない人がほとんどではないでしょうか。この私のように。

動物は「もの」ではありません。私も、琥珀と暮らし初めて、初めて知りました。動物にも様々な感情があると。誰からも望まれず、狭いケージの中で一生を終える動物たちの存在のことを考えると、胸が締め付けられます。動物だからと、かれらの絶望や悲しみ、諦め、恐怖が軽くあしらわれていいはずがありません。人間ももちろんですが、動物たちも、幸せになってほしい。つくづくそう願います。

しかし、無力な自分。でも、こうして、ペットショップで私たちを和ませてくれるかわいい動物たちの全てが、幸せな一生を送るわけではないということを知った今、何かできることはないだろうか・・・考えてみたいと思います。

人間も動物も、みんなみんな幸せになれる世の中になってほしいです。

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