冥王星水瓶座時代を生きる私達に、大切な事を教えてくれる傑作:「サンソン ルイ16世の首を刎ねた男」

あれこれ

今の時代に大切なことを教えてくれる傑作

今年3月24日に、約240年ぶりに冥王星が水瓶座に入りました。

個人も社会も大きく変容させ、時代を創るとてもパワフルな冥王星が、滞在する星座をかえるというのは、占星術的にものすごく大きな意味があります。

そして、今回冥王星が入った水瓶座は改革の意味を持つサイン。

改革の意味を持つサインに、大変容の冥王星が入ったのですから、それだけでもう何かが大きく変わっていく、ぐらぐら今までの世界のあり方が崩れて、新しい世界が誕生していく・・・そんな予感がびしばし感じられます。(つい先日、逆行も開始。いろいろ忙しい冥王星さんです)

3年前の2020年には、木星と土星が水瓶座という風のエレメントで重なり、風の時代到来と騒がれました。ご記憶にある方もいらっしゃると思います。

あれからコロナパンデミック、ウクライナとロシアの争い、時代を象徴していたイギリスエリザベス女王の死、安倍元首相の死、chatGPTなどに象徴されるAI技術の急速な進歩・・・いろいろもの凄いスピードで世の中が変わり始めたように感じます。

そして、とうとう最もパワフルな冥王星が水瓶座入り、本格的な風の時代の始まりとなりました!(しばらくは逆行して山羊座に戻ったりしますが)

繰り返しになりますが、冥王星がサインを変える時は、必ず時代が変わっていく。しかも、冥王星が改革の水瓶座に入ったのですから、大きく何かが変わっていくでしょう。

そんな大きな変化の中で、一個人にすぎない私達はどう生きていけばいいのでしょうか?

既に冥王星水瓶座時代の過ごし方について、多くの方がブログやyoutube動画などで発信していらっしゃいます。色々目を通されたり、視聴された方も多いのではないでしょうか。

私も、ブログ用に、冥王星水瓶座時代の心構えなどについて何度か書こうと思いました。けれど、その度途中で気が重くなってやめてしまいました。

前回冥王星が水瓶座に滞在したのは、1777年から1798年のこと。まさに革命の時代でした。

アメリカ独立戦争、フランス革命、産業革命・・・。

これらの歴史的な出来事について考えたり調べたりする程、怖くなったのです。

「今回の冥王星水瓶座時代には一体どんな革命的なことが起きるのだろう?」と。

そんな激動の時代を、うまく生き抜いていくことが自分にできるのか・・・。

そんな自信は正直ありません。

なのに、えらそうにブログの記事なんて書けない・・・。

けれど、つい先日、あるお芝居を観て目からウロコが落ちました!

革命の嵐が吹き荒れる、フランス革命時代に生きた、1人の男性の物語。

その作品を通してはっとさせられました。魂が揺さぶられる感覚、そして、この時代を生きる覚悟みたいなものがすとんと落ちてきたのです。 

それは、元SMAP稲垣吾郎さん主演の、「サンソン ルイ16世の首を刎ねた男」

革命に翻弄されるサンソンや人々、そこに私達自身の姿もあった

前回の冥王星水瓶座時代の、フランス革命前後のフランスが舞台の作品。

1789年7月14日のフランス革命が起きた日のパリのチャート。冥王星は水瓶座にあり、水瓶座の支配星であり変革・書き換えの天王星は獅子座にある。まさに、獅子座が表わす「王」であり「王制」を書き換えようとする星の配置だった。

東京公演は4月30日で閉幕しましたが、まだ大阪公演と松本公演がありますので、ネタバレのないよう気をつけます。

稲垣吾郎さんが演じるのは、親子代々パリで罪人の処刑を行う処刑人のサンソン。

処刑人は国家に必要な職であるに関わらず、人々からは忌み嫌われる存在。

しかし、自分の職に誇りを持ち、仕事に向き合うサンソン。

当時、同じ死刑でも、貴族は斬首刑、平民は絞首刑と決まっていました。(この作品で初めて知りました。斬首刑も絞首刑も、どちらも残酷で恐ろしいと思うのですが、斬首のほうが苦しむ時間が短くて人道的だと考えられていたそうです。)

やがて、平民であっても、貴族と同様、平等に斬首にするべきだと考えるようになったサンソン。

けれど、サンソンは自分の職業にもかかわらず、次第に死刑というものが必要なのかどうかも悩み始めます。そして、いずれ死刑自体もなくしてもいいのではないかと考え始めます…。

ところで、真摯に職務を行うサンソンは、ルイ16世からも信頼をおかれていました。一方のサンソンも世間の評判はどうであれ、民衆の気持ちをわかろうと努力するルイ16世を大切に思っていました。

しかし、時代は大きく変わろうとしていました。飢えと貧しさに苦しむ民衆の怒りは、ルイ16世とその妻マリーアントワネットに向います。そしてとうとう、王に死刑判決が!

サンソンは、何とか王を助けようとします。しかし・・・。

非常におおまかですが、ストーリーは以上のような感じです。

伏線や、非常に切ないエピソードが、色々盛り込まれており、とても素晴らしい脚本でした。一瞬たりとも退屈を感じることはありませんでした。最初から最後までいい意味で心が騒ぎ、緊張感が続く、傑作でした。演出も舞台美術もお見事!

稲垣吾郎さんの演技も圧巻で、表情の1つ1つに魅せられ、双眼鏡が手放せませんでした!とにかく、美しいサンソン! 

もともと吾郎さんの、どんな役でもひょうひょうと演じられる感じが大好きなのですが、このサンソンは覚悟をもって仕事や運命に向き合おうとする役。声の出し方、表情、全てに「強さ」を感じました。弱い中にもある強さ、苦しみの中にもある強さ。悲しい強さ。サンソンの涙は、時代の涙でした。

ルイ16世を演じた大鶴佐助さんもエレガントで美しく、はまり役。他の若手俳優さんたちも、非常に熱のこもった演技で、日本の演劇界の層の厚さに感動しました。

台詞があまりない、サンソンのおつきの人達も表情や動きだけでも魅せてくれました。

そして、この作品の中で強く印象に残ったのが、民衆の落ち着きのない姿でした。声の大きい人に扇動されたり、得体の知れない熱に浮かされて行動する狂気の姿。

主人公を含め多くの人が、自分の意志があるないに関わらず、フランス革命という大きな時代のうねりに巻き込まれていく。その過程でそれぞれが経験する苦悩や悲しみ、興奮、高揚感、落ち着きのなさ。

観ていて、有無を言わせず根こそぎ全てを変容させる冥王星のパワーを感じました。

人々は、自分の意志というより、自分の生まれた環境や社会、時代のムードや流れによって、変わらざるを得なかった何が正しいか、正しくないかさえ、誰にもわからぬまま

そして、現代。

コロナ、ウクライナとロシアの争い、物価高、急速に発達するAI技術・・・世の中の動きが慌ただしすぎて、ここ数年疲れております((;゚ロ゚))

フェイクニュースはちまたに溢れ、何が正しくて、正しくないのか? 

反対意見は陰謀論と片付ける政治家や有名人。

真面目に誠実に生きようとしても、何を信じて生きていけばいいのか、もやもや悶々

病気、戦争、経済不安、有名人の死、次は何が来る? 大きな災害? 人災? 

それらにどう備えればいいの?

そして、いよいよ始まった冥王星水瓶座時代

どう生きたらいいの? 

しかし、この「サンソン ルイ16世の首を刎ねた男」を観て、もやもやがなくなりました。

もう、あがく必要はないのです。そうです、そうです。

冥王星の大きな力の前では、人間などあがいても無力なのでした。

だから、あらがう必要なんてない

私は、人間というのは、自分で時代を選んで生まれてくると思っています。

だとしたら、私はこの時代を経験するために今、ここにいる。

だから、まずこの時代の変化をしっかり受け止めよう

それが、生まれてきた目的の1つのはず。

そして、その変化の中で、その時々にどう生きていくか、自分で選ぶ

自分でできることをする。

それだけのこと。

そう、それでいい。

無闇に不安に思ったりする必要なんてない。

できることをする。それでいい!

そう覚悟を決めたら、一気に目の前が明るくなりました。

サンソンが、苦しみながら最後まで自分の仕事を全うしたように、何が起きようと、自分にできることをする。それしかない。

それでいい。

少なくとも、それが私の正解。

それが、私の冥王星水瓶座時代を生きる心構え

単純に稲垣吾郎さんが好きで観に行ったお芝居だったのですが、まさか、こんなすごいパワーをもらえるとは!!!

東京公演は2回観に行きましたが、もっと行きたかった~。 最後、松本公演に行く予定です♪(楽しみ😊)

冥王星水瓶座時代うんぬんを省いても、本当に素晴らしいお芝居でした。

1つだけ気になったとしたら、榎木孝明さんがサンソンの父親と革命家ロベスピエールという重要な役を2つ演じられるのですが、ロベスピエールは違う役者さんでもよかったかな、それくらいです。役者さんの質が非常に高かったので、アンサンブルの役者さんの中にもロベスピエールを演じることができる方がいらっしゃったのでは・・・という単純な理由です。ただ、榎木さんの演技、どちらも素晴らしかったです!

しかも、この作品、ブロードウェイやウエストエンドの作品がオリジナルかと思ったら、全然違いました。

原作は安達正勝さんの『死刑執行人サンソン』 坂本眞一さん『イノサン』 、脚本は劇団新感線の中島かじきさん 。演出が白井晃さん。音楽は三宅純さん。

舞台だけでなく、衣装も非常に美しく、豪華でかつかっこよくて、音楽も心揺さぶられる作品。

是非、ブロードウェイやウエストエンドに売り込んでもらいたい作品です。

必ず海外でも評価される作品になると思います。

これが日本オリジナルだなんて、なんて素晴らしいんでしょう。

ドラマや映画では完全に韓国に負けてしまっていますが、この作品なら演劇界で日本の存在感が輝くはず! 

もともとは2021年が初演の作品でしたが、コロナが落ち着かない時期、すぐ休演になってしまった作品。けれど、水瓶座に冥王星が移動した今年上演されるのに、ぴったりな重厚で見応えのある傑作です。

これから大阪と松本での上演予定。

大阪:5月12~14日:オリックス劇場にて

松本:5月20~21日:まつもと市民芸術館にて

機会がおありの場合は、是非! 

いろいろ感じ、考え、はっとさせられる極上の作品です。 

心からおすすめいたします。

*この時代、どう生きていけばいいのか迷ったりした時は、お芝居のみならず、革命時代を扱った小説・映画・漫画などからも、いろいろヒントをもらえるのではないか、それにも気づかされました♪

ごろーちゃんはじめ、役者さん達、スッタフの皆さんありがとー。

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