2022年の冥王星の逆行期間の過ごし方 ~度数から考える~

幸せの鍵

2022年の冥王星逆行(4月30日~10月9日)

今年の冥王星の逆行は、4月30日に始まりました。それが10月9日まで続きます。昨年に引き続き、2022年の冥王星逆行も山羊座で起きています。

もっと具体的にいうと、冥王星は山羊座28°から26°までもどり、そこからまた27°、28°・・・と進みます。

ところで、2020年に話題になった木星と土星のグレートコンジャンクション。懐かしいですね!木星と土星が風の星座、水瓶座で重なり、風の時代の到来!といわれましたが、実は大御所の冥王星も、ひたひたと水瓶座目指してゆっくりゆっくり移動中というわけです。

もう少し先の2023年3月後半、この大きなパワーを秘めた冥王星も水瓶座へ入ります! そして、そのあとも毎年逆行を繰り返すので、完全に水瓶座に入るのは2024年末です。(冥王星が水瓶座に入るのも、占星術的にとても大きなイベントです。詳しくは、また別の機会に♪ )

冥王星は、時代や社会に大きな影響を与える、破壊と再生、変容の星その冥王星が、伝統的な社会の枠組みを示す山羊座の終わりの度数を、行ったり来たりしながら自由で制約のない社会を表す水瓶座に近づくここ数年の状況は、コロナやウクライナ情勢に翻弄されて、変化せざるを得なくなっている現在の社会の状況を暗示しているようにも思えます。

さて、冥王星は毎年5ヶ月間ほど逆行するのですが、今年の逆行は社会や私たちにどんな影響を与えるのでしょうか。 また、この逆行期間をわたしたちはどう過ごすとよいのでしょうか。

まず、一般的に冥王星の逆行で起こりやすいこととは?(昨年の冥王星逆行の時の記事と重なる部分もありますが、ご了承ください。)

冥王星の逆行中に起きやすいこととは?

冥王星の逆行期間には、どんなことが起りやすいのでしょう?

個人天体である水星の逆行の時などは、知人との意思疎通がうまくいかなかったり、スマホやPCがつながらなくなったりなどの通信系トラブルや電車が遅延したりなどの交通系トラブルが起きます。なので、あ、これは水星の逆行の影響だわ・・・と実感がしやすいと思います。

一方、冥王星は時代をつかさどる天体個人というより集合無意識に働きかける天体です。
集合無意識は社会に行き渡る雰囲気とか時代の空気感といったものを作り上げます。
もちろん、個人もそういう空気感に影響を受けるので、結局は個人も冥王星の影響を受けるわけです。

ただ、水星など個人天体の逆行のときより、影響は曖昧な感じです。

何をやっても物事がうまくいかない、何だか社会に閉塞感を感じる、時代の変化についていけない・・・といった重苦しいもやもや感が特徴

自分の生まれた時の天体、特に火星が山羊座の後半にある人などは、忙しくなりすぎて、自分の時間が取れず、自分の夢や未来について考える余裕がなくなるなんてことも!

もやもや感が続くと、なぜ私はこの時代に生まれてきたのだろう、私は何の為に生きているのだろう・・・そんな重い問いかけを自分にしたくなってくることもあるでしょう。

社会に大きな影響を与える冥王星

繰り返しになりますが、冥王星は「抗えない大きな変容」「とことん極める」「死と再生」などを表わし、滞在するサインが象徴する分野に大きな変容を起こすといわれます。

現在冥王星が滞在する山羊座には、大きな組織・権威・社会的地位、努力、責任感、などの意味があります。

なので、冥王星は山羊座に入った2008年から水瓶座に移行する2023年3月(完全移行は2024年末)までは、山羊座的な『大きな組織・権威・社会的地位、努力、責任感』といった分野を変容させようとしているといえます。

確かに、2008年のリーマンショックから始まり、東日本大震災、コロナパンデミック、そして今年2月に起きたロシアによるウクライナ侵攻-・・・。この十数年、何度も大きな経済や社会的基盤がぐらぐらする出来事がおこり、現在も進行中です。これまでよしとされていた、年功序列の体制もほぼ消失、大きな組織で出世するのが最終ゴール・・・といった価値観もどんどん薄れてきています。会社もオフィスに行く必要はなくなり、住む場所も都心にこだわらなくてもいいなど、急速にいろいろな変化が起きました。

また、以前は新聞やテレビのニュースなどには権威があり、報道されることは全て真実だとみんなが信じていたように思います。が、今ではインターネットやSNSなどで自由に情報を選べるようになりました。ひとりひとりが自由に情報を選ぶ時代。新聞やテレビの報道の権威もどんどん低くなりつつあります。(権威と言えば、国連ももう国際問題解決に何の力もない組織だということが、ウクライナ問題からもよりはっきりしてきましたね。国連という第2次世界大戦の戦勝国が中心となって作られた組織も、冥王星が変容させようとする山羊座的なもののひとつの象徴ではないかと感じます。)

ただ、twitterやfacebookなどのSNSも、自由に情報を発信できるわけではなかったり、真実ばかりを伝えるわけでもないということが、先のアメリカ大統領選やコロナパンデミックなどを通じて明らかになってきました。

最近、テスラCEOのイーロン・マスク氏が、Twitter社を買収することが決まりました。

Twitter社の創始者ジャック・ドーシー氏もツイートして次のような歓迎の意を表明しました。

『Twitter社のことが自分にとって最大の問題であり、後悔だった。Twitter社はウォール街や広告業界に支配されてきた。Twitterをウォール街から取り戻すことが最初の一歩だ。イーロンが信頼できる唯一の解決策であり、イーロンが皆の意識の輝きを広げるという使命を果たしてくれることを信じている

Twitter社は、危険な思想を広げるといった理由で、前トランプ大統領のアカウントを永久に停止したり、バイデン大統領の息子さん、ハンター氏のパソコンの記録から、ウクライナの企業との不透明な関係を示唆するメールが見つかったと報道した、ニューヨークポストという新聞社のアカウントも停止しました。(当時は、大手メディアが、こぞって「あれはロシア側が流すフェイクニュースだ」と言っていました。が、つい最近になって、大手新聞社ニューヨークタイムズが、「あのハンター氏の一連のメールは本物だった」と認めましたね。)

こういうことについて、本当はTwitter創始者でCEOだったドーシー氏も違和感を感じていたけれど、トランプさんの推し進めようとする経済政策と相容れなかったウォール街からの圧力がかかって、会社をコントロールできなかったのかもしれませんね。勝手な憶測ですが(..;)

とにかく、冥王星が、SNSからウォール街や政治家など山羊座的権威ある存在からの影響を切り離し、水瓶座が象徴する真に公平で平等な情報を共有できるツールとして変容させようとしているのかもしれません。こう考えると、イーロン・マスク氏のTwitter社買収も、冥王星が山羊座的ものを水瓶座的に変容させようとしている動きの現れの1つと言えるのかもしれませんね。(ここで注意したいのは、山羊座的なものが悪いから水瓶座に変わるわけではないということです。ありません。牡羊座から魚座…という占星術的な大きな流れの一環での変化です。)

けれど、冥王星の逆行の期間は、そういう変化の動きが鈍くなったりいったんストップしたりするかもしれません。イーロン・マスク氏のTwitterr社買収について、アメリカの民主党が激しく批判したり、政権側からも規制をかけようとする動きも出てきているようです。イーロン・マスク氏のTwitter社改革も冥王星の逆行が終わるまではすんなりはいかないのかもしれませんね。

また、コロナパンデミックの影響もだらだら続くのではないでしょうか。100年前のスペイン風邪のときは、丸3年で落ち着いたようなので、このコロナも今年いっぱいまで落ち着くのではないかと期待していますが・・・。ただ、100年前と違い、科学技術の進歩のおかげで、逆に次々新しい株が検知されては新たに警戒・・・といったことが続いています。少なくとも、10月の冥王星の逆行が終わるまでは、いろいろ変異株が出てくるでしょう。

個人レベルに与える影響

個人レベルでも、冥王星逆行期間は、一生懸命打ち込んで努力してきた事柄(山羊座のこつこつ頑張る性質)が、ちょっと停滞したり、気持ちの面でも具体的な理由はないけれど、なんだかやる気が出ない、自分が今までやってきたことは全て無意味だったのではないか、こんなことをやってもどうにもならない、無駄だ・・・などの無気力感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。また、公私ともにすごく忙しくなって、ゆっくり自分の未来について考える余裕がないということも起こるかもしれません。

でも、それは貴方だけではありません。大いなる冥王星が後ろ向きに進んでいるので、人間の力ではそれこそ抗えない思いにとらわれるのは、ごく自然なことです。

けれど、どうか次のことを是非、頭のどこかで覚えておいてください! 

私たちの太陽系の中心、命の源の太陽から見たら、どの天体も逆行などしないのです。

「太陽からみたら逆行など全く起きていない」という事実

この逆行現象は、いわば見せかけ私たちが住む地球から見たら、ときどき天体が逆行しているように見えるだけで、本当は、天体は逆行などしていないのです♪  つまり、逆行中になんだかうまくいかないことが起きたとしても、「本当は逆行なんてない、大丈夫。これは自分がよりよい大きな流れに乗るための見直しや準備のいい機会」と気持ちを切り替えてみませんか? 肩の力もぬけるのではないでしょうか。

逆行に関して最も大切なこととは?

そして、逆行に関して意識したいのは、重要なのは、実は逆行期間中ではなく、逆行から順行に戻る時だということです。

行の期間は、順行に戻った時に流れに乗るための見直しと準備のための期間なのです。

難しいテスト(最初の順行)を受けたけど、成績が今ひとつ。なので、もう一度勉強し直して(逆行期間)、再テスト(2番目の順行)ではいい成績を取れるよう、先生(冥王星)がチャンスを与えてくれた! そんな感じでしょうか。

ですから、逆行中に、再テストの内容を意識して勉強をし直したり、復習をして準備を整えておくとよいわけです♪

今回の再テストの内容とは? ~サビアンシンボルから読み解く~

今回の冥王星は、山羊座28°から26°まで戻ります。つまり、逆行が終わった後、再び26°から28°へ向かうので、再テストの内容は山羊座26°から28°となります。その内容について、サビアンシンボルから見ていきましょう。

サビアンシンボルは、牡羊座1度からはじまり魚座30度までつづくサイクルです。すべて、意味はつながっています。その度数だけの意味をとらえるのではなく、前後の流れも読み解きます。

山羊座26度から28度というのは、山羊座の度数の最後のグループに属します。サインの最後の度数グループ(26度~30度)というのは、その『サインの最終的な調整をして、次のサインに移動する準備も行う』グループです。ですから、山羊座の最終グループは、完全に水瓶座を意識しています。

2020年のグレートコンジャンクションより以前の「地の時代」では、ピラミッド型の社会が形成され、頂上にいる人しか、広大な美しい景色を眺めることはできませんでした。けれど、「風の時代」では、だれもが、その美しい景色を眺めることができるように変化していくのだと思います。

しかし、そうはいってもそんな簡単に社会ががらりと変わるものではないですよね。

そして、だからこそ、ここで冥王星の出番なのではないでしょうか。

グレートコンジャンクションで、風の時代に突入したわけですが、その後冥王星が数年遅れで水瓶座に突入。

それは、あたかもグレートコンジャンクション直後のまだ混沌とした世界を、力ずくで冥王星が風の時代に変えていく・・・ように思えます。

すみません、話が逸れました。

さて、山羊座26°~28°のもともとの流れを、サビアンシンボルで見ると次の通りです。(その度数に対応するサビアンシンボルは元の度数に1°を加えたものになります。なので今回は、山羊座27°から29°のサビアンシンボルを読みます。)

27度「山の巡礼」 A mountain pilgrimage.

高い目標に向かって一歩一歩進む。山の頂上に達したとき、今まで見たことのない景色を見ることができる。他にも山が存在することもわかる。今までの狭い価値観から離れてもっと高い視点から物事を見ることができるようになる。

28度「大きな養鶏場」 A  large aviary.

山の頂上にあるaviary。(日本語訳ではaviaryは養鶏場となっていますが、本来は動物園などにある、鳥を飼育する大きな檻のようなものという意味)。そこには、様々な鳥が育てられている。さえずる鳥はいろいろな情報も携える。つまり、山の頂に到達した人だけがその鳥たちを眺めることができ、鳥たちの声を、つまり情報も聞くことができる。多くの情報に触れると、新たな視点から別の目標が見えてくる。新しい挑戦への幕開けが近い。

★29度「お茶の葉占いをしている女」 A woman reading tea leaves.

深い洞察力で、未来を見通そうとする。表面的なことだけにとらわれず、出来事の裏側や本当の意味を探求。何を信ずるべきか、何を疑うべきか、冷静な判断力を培い、どの情報が自分に必要で、どの情報は信じてよいかなど、溢れる情報から重要なものを選び取るセンスを磨く

(余談ですが、先ほどイーロン・マスク氏とTwitter社のことを書きましたが、28°『大きな養鶏場』はまさにTwitter社が社会に送り出す多くの情報のことを暗示しているようにも見えますね。)

再テスト内容のまとめ

今回の逆行が終わる10月9日以降の再テストの内容は次の通り。

1:まず、目の前の目標を達成して、狭い価値観や視点から離れる。

2:すると、今までは気に留めなかった人や物事、知らなかった価値観にも意識が向かう。そこで、次に挑戦すべき新しい目標を見つける。

3:そのためには、表面にとらわれることなく、何が真実か、何を、誰を信じてよいかを見極めるセンスを身に着ける。また、多くの情報から自分に必要なものだけを選び取る力も養う。

以上の観点から、自分の資質や内面を見つめ、変容させていくことが、再テストの内容です。

・・・おそらく、今後冥王星が完全に水瓶座に落ち着く2024年末までは、社会の基盤も大きくぐらつき続けるでしょう。

また、いろいろな情報も飛び交うことでしょう。世の中、ちょっとしたパニックが起きることもあるかもしれません。(決して怖がらせるつもりではありません。ただ、世界全体が落ち着かない状況がまだちょっと続くのだと思います。)

そんな時、重要なのは結局「自分軸」です。

「自分軸」をしっかり持っておく。

不況がきたら、どうするか、食糧難がきたらどうするか。災害が起きたらどうするか。

何となくでいいので心構えをしておけば、乗り切れる・・・ってことなのかなと思います。

けれど、そういう心構えがないと、噂やいろいろな情報に振り回され、消耗してしまいます。

結局は、今回の冥王星の逆行中にやるべきことは、自分軸の在り方を見直したり、自分軸の土台を作っておくということではないのかな・・・書きながらそう思いました。

でも、自分軸って何・・・。

自分がこう生きていこうという信念みたいなものでしょうか。

自分が目指す生き方において、何を持つべきか、何を手放すべきなのか、それをはっきり選べる意識という言い方もできるでしょうか・・・・。

しかし、いきなり言われても難しい・・。

だからこそ、とりあえず目の前にあることに取り組む。

なぜなら、既にそこにあるものは、理由があってわたしたちの目の前にあるのだと思うからです。それに取り組むことで、新たな自分、新たな未来、新たな視点を手に入れることができる。そして、自信も生まれ、何事にもぶれない自分軸ができていき、本当に新しい風の時代へ入っていく準備が整う・・・。そんな気がします。

2022年1月から4月末までの自分を振り返れば、ヒントがある!

逆行のあと、順行にもどるのは再テストのようなものだとお話ししました。ところで、最初のテスト(山羊座26°から28°に向かう順行期間中)で、自分はどれくらいの点数が取れていたのでしょうか。

冥王星が山羊座26°から28°まで順行していたのは、2022年1月から4月末まで。なので、その期間、いろいろスムーズに過ごせたという方は、今のまま更に自分軸をしっかりぶれないよう、太くしておかれるといいと思います♪

一方、私みたいに4月末までなんだかぐだぐだで、周囲に振り回され、自分の事などゆっくり考える時間がなかったような場合は、今がよいチャンス! 自分の本音を確かめたり、人生で望むもの、諦めてよいものなど、取捨選択して、ぶれない自分の土台作りをしておくといいのではないでしょうか♪

長くなってしまいました(;゚ロ゚) おつきあいくださり、本当にありがとうございました😄 

どうぞ、納得のいく冥王星逆行期間をお過ごしくださいね!

(文中、松村潔先生の『愛蔵版サビアン占星術』を参考にさせていただいております。)

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